2012年2月24日金曜日

強奪、そして、エデン。

早海さんと呼ばれる日」を見てて、ジュリーの歌が歌いたくなった・・・・あれ?俺だけ?(爆)
なのでカラオケにゴー。「コバルトの季節の中で」、名曲である。ジュリー本人の作曲である。が、昨今の花粉の季節の中では、鼻が詰まり気味なのでブレスがつらい。なんだか音程まで取れなくなってるみたい。

カラオケ程度でこんだけなんだから、アスリート、特に長距離系の人たちは大変なんだろうなー、と、今日はそんな長距離系の小説の話。なんだよ、この前置き(^^;

その1。安東能明「強奪 箱根駅伝」
箱根駅伝の直前、神大のマネージャーが拉致されるところから物語は始まる。犯人が誘拐したものは、人だけではなく、生中継そのもの!そして事件は何も解決しないまま、スタートの号砲が響く・・・てな話。
出場チーム、放送局、警察、犯人、それぞれの違う思惑が交錯しつつ、往路・復路と時間を追って展開していく。

とにかく犯人を「すっげー悪いヤツ」として描いているのがイイ。愉快犯?実は別の目的が?でも本当は・・・みたいな。
そして犯人と警察に翻弄されつづけた総合ディレクターが、最後に下した決断が!そして舞台は鶴見中継所から最終10区に!!

実は読み進むペースが上がらなかった。駅伝用語でいうところの「ブレーキ」か。
話はすごく魅力的なんだけど、なんか細かいところが頭に入ってこない。ミステリーだから、きちんと読み込んでいないと後半のお楽しみが減ってしまうのに。どうも文章のリズム感みたいなものと「相性が悪い」みたいなんだ。

1/3ほど読んだところで、思い切っていったん読むのをやめ、ちょっと間を置いてから頭から読み直してみた。案の定、全然理解してなかったことを理解した(^^;

改めてそのスケールの大きな話に引き込まれる。物語の後半、つまり復路、特に戸塚中継所から先は抜群におもしろかった。まるで映画を見ているかのようで(邦画というよりは実にアメリカ映画的空気)。やっと「走りのリズムが良くなった」って感じ。楽しめました~。

ところでこの小説、すべての出場大学が実名で登場する。地名はもちろん、運営管理車や犯人の乗る車の車種までも。これがいい臨場感になってるんだが、巻末にお約束のように「~フィクションであり、実在する・・・関係ありません」が書かれていてちょっとほほえましかった。

その2。近藤史恵「エデン」。
個人的超オススメ「サクリファイス」の続編。今度はミステリー色が薄く、よりスポーツとしてのサイクルロードレースに挑む「人」を描くことに焦点が当たっている。

おお、舞台はいきなりツール・ド・フランスですか!!選手としても憧れの場所だろうけども、スポーツ好きの読者にとってもたまらない舞台設定。

そして、その3週間の「楽園」の意味・・・。

いやー、一度も本を閉じることなく、イッキ読みしてしまいました。ヤバイっす。いい意味で(^^;

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